梅雨の時期は、じめじめとした蒸し暑さで気分も湿りがちですが、そんな時でも紫陽花の花を見かけると心が明るくなれる気がします。伊那谷で有名なあじさい寺の紫陽花を切り絵にしてみました。




紫陽花
……伊那市 西春近 深妙寺……
梅雨時には紫陽花(アジサイ)の花が似合うと言われます。雨が降ってたっぷりと水分が供給されるので、たくさんの花を綺麗に咲かせ続けることができるのだそうです。深妙寺の紫陽花も雨の後は一層輝きを増すとのこと。この季節ならではの美しさに引き込まれます。
境内の本堂から裏山に至る遊歩道には、三十三の観音像に寄り添うように二千五百株程の紫陽花が色とりどりに咲いています。心地よいアップダウンの丘を歩きながらゆったりと眺めることができる雰囲気が魅力です。
深妙寺は「あじさい寺」の他に「石臼の寺」とも呼ばれています。江戸時代より使えなくなった石臼を寺院に奉納する習慣があり、石臼が庭や歩道に数多く敷かれていて石臼庭園としても知られています。広い境内にもかかわらず手入れがよく行き届き、観音像と咲きこぼれる紫陽花はお寺の厳粛な雰囲気とさらに深く調和しています。