田植え 「田んぼには裸足で入るんだよね」 「そりゃ、そうさ」 登校してきた子ども達が話をしています。 「私、いやだなあ。足が汚れるでしょ、それにカエルが足に触ったりしたら……考えただけでぞっとしちゃうな」 「大丈夫だよ。汚れたら洗えばいいし、カエルなんかかわいいもんだよ。それよりひょっとしたらヘビが泳いでいるかもしれないぜ」 「えっ、脅かさないでよ」 クラス全員で田植えが始まりました。 「うわっ、ぬるぬる」 「歩けな~い」 はじめは泥の中に入るのをためらう子がいましたが、次第に慣れてきて、何度も苗を手にして植えていました。そういえばと思い、朝田植えをためらっていた○○さんに声をかけました。 「○○さん、田植えはどう?」 「なんか楽しくなってきちゃった」 鼻の頭に泥をつけながらにこにこと答えてくれました。子ども達には裸足に泥の感覚がなんともいえず気持ちいいようです。田んぼに入ると伝わってくる足に感じる冷たい水、柔らかな泥。そしてカエルやアメンボ等の生き物との出会い。頬を伝う春風や日差しのあたたかさ。田植えにはいろんな魅力が詰まっていて、子ども達は体全体で感じているようです。 続きを読む: IMG_6605