![](https://eiichiurano.com/wp-content/uploads/2018/07/img_6502.jpg?w=762)
梅もぎ 「先生、この梅あげるよ」 木の上から声がしました。学校の中庭に梅の木が3本あり、その梅の実を学級でもいでいたところでした。見上げると手が伸びてきて、黄色い梅の実を手のひらに落としてくれました。 「臭い嗅いでみて、桃みたいないい匂いだよ」 「本当だ。いい匂いだね。○○君は梅って聴くとすっぱいと思って口の中につばが出てこないかい。先生は梅干しのことが頭に浮かんで、今でも口の中に唾液が出てくるけど」 「全然、だってこれでおいしい梅ジャムと、梅ジュースをつくるんだよ」 「そうか。それは楽しみだね」 「できたら先生にもあげるね」。 『私など、小さな頃は常に食卓に酸っぱい梅干しがあり、おにぎりの具もお弁当も真ん中にはその梅干しが入っていた世代と、現代に生きる子どもとは違うのかもしれないなあ』と思いながら、手のひらの梅を嗅ぎました。 続きを読む: IMG_6502