
子どもたちは自らの意欲や欲求を持ちながら、同時に人として求められていること、目指さなければならなことを学び、その両方を融合していく中で、自分が納得する姿を模索しながら成長していきます。
その中で大事なのは、自然や人々との関係の中で子どもたちが発する気づきや思考、行動が自らにとって深いものであることでしょう。それは子どもたちの生命の発露とも言えるもので、その姿を存分に発揮できるよう支えていくことが大切だと感じています。
また、私たち大人もそんなはつらつとした子どもたちを見て「いいなあ」と感じます。それはすなわち、子どもを通して自分自身を見返し、大人として成長をしていくきっかけを得ているのだと実感しています。
そのような自然や人が織りなす深い学びの過程を、切り絵を通して分かち合って行ければと思っています。
作者紹介
長野県伊那市出身。大学卒業後長野県の小学校教師となり20年ほど教壇に立った後、県庁や教育事務所に籍を置き、社会教育・生涯学習に10年近く関わり地域に出かけて講座や講話なども行った。教育委員会では主幹指導主事・生涯学習課長を、伊那小学校や辰野西小学校などで教頭・校長を務めた。

教員とほぼ同時に切り絵を始め、子どもたちの姿を間近で見ながら、子ども達の成長していく姿を、自分なりに納得できる形として見い出そうと制作を続けてきた。授業や講演、校長講話等で使うとともに、2000年より新聞(長野日報)に切り絵エッセー『季節の小景』を掲載し550回の連載となった。その後『ふるさとの笑顔』の新連載が始まり現在に至る。2011年から小学校生活科教科書(信濃教育会版)に挿絵掲載。病院や美術館、公民館、図書館などで個展を多数実施。書籍『ふるさとの笑顔』出版。その他 長野県内の小中高生向けの冊子や配布物に挿絵掲載。辰野西小学校体育館入口のはめ込み作品、辰野町ほたる祭り切り絵などの作成を行ってきた。
現在東京神楽坂分室でも活動を行い、テレビ朝日や朝日新聞などから作品制作、講座講師などの依頼を受けている。2019年には「ほたる祭り切り絵」が首相官邸に納められ飾られている。また、美和ダム、小渋ダムの記念式典の作品依頼を受け、作品は陶板に焼き付けられダムの近くに設置されている。2020年と2023年2024年には「ほたる祭り切り絵」が辰野町ほたる祭りのポスターに採用されている。
略歴
1981年 長野県内の小学校教師となる。授業や講話、音楽会・卒業式のステージバック等に切り絵を制作し始める。
1985年 南信州新聞『こころのでんわ』に挿絵掲載。
1997年 伊那市立図書館で初めての個展を開く。
2000年~現在 長野日報に子ども達の姿を描いた切り絵エッセー『季節の小景』の掲載。
2003年 切り絵エッセー『ふるさとの笑顔』(岳風書房)出版。
長野県教育委員会「幼児教育振興プログラム」報告書表紙挿絵掲載。以降、県教育委員会報告書冊子等に表紙の絵や挿絵を掲載。
2008年 小学校生活科教科書(信濃教育会出版)挿絵制作。平成23年度版より掲載中。
2010~2011年 県庁受付・教育委員会事務局等に季節の花と共に切り絵作品を展示。
2011・2012年 教育委員会より依頼のあいさつ促進運動の栞を制作。県内の小中高校生に配布される。
2013年 伊那市生涯学習センターにて、「センター10周年記念イベント」の一環として切り絵展開催。
人権同和教育副読本『あけぼの』挿絵掲載。
2014年~2018年 辰野町広報に毎月切り絵のコーナーを受け持つ。
2015年 辰野西小学校新体育館正面入り口の大型切り絵制作。
2017年 小学校生活科教科書(信濃教育会版)挿絵制作。2020年度版より掲載。
2018年 辰野西小学校長を最後に教員を退職。
神楽坂に分室を設ける。
2019年 首相官邸に「ほたる祭り」納品。
2019年 テレビ朝日よりAbemaTVのニュース番組Abemapraimへの切り絵の作品提供依頼を受け制作。
2019年 国土交通省天竜川ダム統合管理事務所より美和ダム、小渋ダムの作品制作依頼を受け制作。
2020年 辰野町第72回ほたる祭りのポスター及びうちわに「ほたる祭り」の作品が採用。
2021年 中川村坂戸橋の切り絵が国の重要文化財に指定を受けたことを記念しての切手シートに採用。
2021年 長野県教育委員会編集の月刊誌『指導時報』の表紙絵に採用。
2022年 今錦米澤酒造より、おたまじゃくしの切り絵依頼を受け制作。今錦直営ショップに展示。
2023年 辰野町第75回ほたる祭りのポスターに「ほたる祭り」の作品が再度採用。2020年に採用されるもコロナ禍により祭りが実施されなかったため。
2024年 箕輪町教育委員会「箕輪の文化」冊子の表紙・扉絵制作。
2024年 辰野町第76回ほたる祭りのポスターに「ほたる祭り」の作品が採用。
